Darboゼミの出張所

ウェブ版ゼミナール

ヴァレリーと天沢退二郎のこと

ヴァレリー「一詩人の手帖」に

一作品は、必ず完成したものだなどということは絶対にない、というのも、その作品を作った人間が決して完成した人間ではないからであり、彼がその作品から引き出した力と鋭敏さとは、彼にまさしく作品を改良する才能を賦与するからであり、以下同様のことが続くからだ。 彼は、作品から、作品を抹消したり、作り直すのに必要なものを引き出す。自由な芸術家は、少なくとも、このようにものごとを見なければならない(『ヴァレリー・セレクション』上、pp.187-188)

という箇所があります。これを読んだとき、ふと天沢退二郎のことが思い浮かびました。天沢はヴァレリーの影響もあって、宮沢賢治テクストの推敲過程にこだわったのではなかったか、と。

続きを読む

開業にあたって

いよいよ本格的な研究室の開業が迫ってきましたので、それに先だってウェブ版をスタートします。とはいえ、こちらは研究のことはほどほどに。未満のことしか発信しない予定。趣味のこと、日常のこと、自覚的な失言めいたことも発信します。どうぞよろしくお願いします。

続きを読む